Photocatalyst 光触媒のメカニズム
私たちの身近でもとても重要な「光触媒」があります。
それは、緑色植物の光合成です。これも一種の光触媒反応です。
光触媒とは、二酸化チタンを主成分としたコーティング剤で、そのコーティング剤を壁面や様々な製品の表面に塗布し、そこに「光」が当ると表面に酸化還元反応がおこり、空気の浄化やコーティング面の汚れ防止効果を発揮する技術です。
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POINT
可視光応答型(LED・蛍光灯etc)浮遊吸着・接触で分解
Photocatalyst どんなウィルスに効くの?
ウィルスは大きく分けて2種類います。
エンベロープウイルス/ エンベロープ(油膜成分)のあるウイルス
- <代表的なエンベロープウィルス>
- コロナウイルス インフルエンザウイルス ヘルペスウイルス 風疹ウイルス B型やC型肝炎ウイルス エイズウイルス エボラ など
コロナウィルスの構造
コロナウィルスも外側の殻(油膜成分)と中身の遺伝情報(タンパク質)でできています。
ノンエンベロープウイルス/ エンベロープのないウイルス
- <代表的なノンエンベロープウィルス>
- ノロウィルス、大腸菌、アデノウイルス・A型肝炎・ポリオウイルス・コクサッキーウイルス など
ノンエンベロープウイルス
殻がなく、遺伝情報のみで構成されている。
ウィルス自体の生命力が強いため、アルコールなどでは殺菌されにくい。
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POINT
ウイルスのたんぱく質を分解することにより生存できなくなります。
Photocatalyst 光触媒、コロナウィルス不活性化 公開
・・・・数々の研究発表
大手ハウスメーカー・ビルダー・建材 自社パッケージ スタート
実験内容
可視光応答形光触媒による抗ウィルス性能評価試験として、JISR1756が制定されています。今回はその試験方法を参考にした試験を行いました。
新型コロナウイルス株を培養し、安全キャビネット内に設置した試験片(CuxO/TiO2粉体をガラスに担持)に対して、実験対象の新型コロナウイルスを接種します。その後、1000luxの可視光照射(400nm以下の紫外光をカットした白色蛍光灯を照射)を行いました。また、光触媒としての効果を確認するため、光の当たらない暗所条件での試験も行いました。また、光触媒としての効果を確認するため、光の当たらない暗所条件での試験も行いました。一定時間経過後にウイルスを回収し、宿主細胞に接種、ウイルスが細胞に感染しているかを判定して、ウイルス量を算出しました。
写真①:コントロール。新型コロナウイルスが細胞に感染し、破壊された箇所が白く見える。
(ウイルスが不活化していない)
写真②:可視光応答形光触媒材料。新型コロナウイルスによる細胞の破壊は見られない。
(ウイルスが不活化している)
実験内容
本光触媒材料に光照射することで、1時間で2.5桁のウイルス量の減少(99.7%の減少)、2時間で検出限界以下である99.99%以上のウイルス量が減少しました。また、暗所においても4時間で検出限界以下に減少させることを明らかにしました。このことから、本光触媒材料を利用することで、新型コロナウイルスを不活化できることがわかりました。本研究成果をもとに、学校、病院やその他多くの人が利用する公共施設等における飛沫の付着や人が触れる場所に対して、持続的な抗ウイルス効果を付与させることが可能になると考えられます。
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POINT
可視光応答型
この記事で使用した液剤は当社が使用している液剤と異なりますが、可視光応答型光触媒の液剤ですので、当社が使用している液剤でも効果があると見込んでおります。
※当社が使用の液剤も可視光応答型光触媒です。
引用元:東京工業大学/東工大ニュース
https://www.titech.ac.jp/news/2020/048019.html
Photocatalyst 暗所でも効果を発揮
試験結果
◆試料
TPX-HL(blocKINの原液)
◆試験結果
大腸菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌を用いて
明条件:【光触媒加工】 【未加工品】
暗条件:【光触媒加工】 【未加工品】
の4条件で数値を測定。
暗条件においても、光触媒による菌の不活性化を測定。
当社の光触媒 | ||||
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明条件 | 初期 | 24時間後 | 48時間後 | 平均 |
E.Coil (大腸菌) |
230,000 | 49,000 | 55,000 | 52,000 |
St.aureus (黄色ブドウ球菌) |
150,000 | <10 | <10 | <10 |
Sal.enteritidis (サルモネラ菌) |
190,000 | 7,800 | 5,400 | 6,600 |
暗条件 | 初期 | 24時間後 | 48時間後 | 平均 |
---|---|---|---|---|
E.Coil (大腸菌) |
230,000 | 57,000 | 54,000 | 56,000 |
St.aureus (黄色ブドウ球菌) |
150,000 | 77,000 | 98,000 | 88,000 |
Sal.enteritidis (サルモネラ菌) |
190,000 | 26,000 | 27,000 | 27,000 |
未加工品 | ||||
---|---|---|---|---|
明条件 | 初期 | 24時間後 | 48時間後 | 平均 |
E.Coil (大腸菌) |
230,000 | 210,000 | 180,000 | 200,000 |
St.aureus (黄色ブドウ球菌) |
150,000 | 220,000 | 230000 | 230,000 |
Sal.enteritidis (サルモネラ菌) |
190,000 | 100,000 | 660,000 | 830,000 |
暗条件 | 初期 | 24時間後 | 48時間後 | 平均 |
---|---|---|---|---|
E.Coil (大腸菌) |
230,000 | 440,000 | 870,000 | 660,000 |
St.aureus (黄色ブドウ球菌) |
150,000 | 370,000 | 220,000 | 300,000 |
Sal.enteritidis (サルモネラ菌) |
190,000 | 410,000 | 330,000 | 370,000 |